仙台市若林区の診療所  やまと在宅診療所あゆみ仙台 【訪問診療・往診・予防接種】


 第343話 開院3周年!
投稿:院長

5月1日で、あゆみホームクリニック仙台として開院し、3周年を迎えました。

振り返ってみると、3年の年月はあっという間に過ぎてしまった感じですが、診療所を支えてくれた多くのスタッフと共に、人として日々、成長できたのではないかと思います。

これまで、関わって下さった患者さん、ご家族、連携する各事業所の方々には、深く御礼を申し上げます。

患者さんとの交流の中で、記憶に残る出来事を記したいと思います。

昨年10月、老衰のため自宅でお看取りしたKさんのご家族から、感謝のメッセージとともに、診療風景の写真が送られてきました。

それは、私が床にひざまづきながら、椅子に座ったKさんの足の爪切りをしている場面でした。

高齢の患者さんの場合、認知機能や身体機能が低下してくると足の爪の手入れができなくなり、次第に爪が肥厚・変形して、ご家族や看護スタッフでも爪切りが困難になることがたびたびあります。

そんな時、診療中に困ったご家族から相談を受けた私がKさんの足の爪切りを引き受けることになり(診療バックには患者さんの爪切り専用のニッパーが用意されているのです!)、感激したご家族が、その模様を密かに写真撮影して下さっていたのでした。

まるでKさんにひれ伏すかのように、腰を丸めながら爪切りをしている姿は、在宅医療ののどかな雰囲気が醸し出されていて、自分ながらなんとも心地よく、思わず笑ってしまいました。

Kさん、Kさんのご家族の皆様、大切な時間を共有できたことはこの上ない歓びです。本当に有難うございました。

やまと在宅診療所あゆみ仙台の理念には、「気づく、傾聴する、共感する、寄り添う心を大切に、人と地域のために行動します!」とあります。

開院から4年目に向けて、職員一同、「頭の天辺から足の爪先まで、患者さんに奉仕する心」を大切に持ち続けていく所存です。これかもどうぞ宜しくお願い致します。

ところで、診療中の爪切りは予約不要です。


2024年5月5日(日)

 第342話 命とは、生とは、人生とは
投稿:院長

私が今まで最も感銘を受けた本の一つは、元和歌山県立医科大学教授・仲野良介先生が執筆された「命とは、生とは、人生とは」です(同文書院)。

この本は、当時医学生だった仲野教授の次男・將(すすむ)さんの生い立ちや悪性腫瘍を発症して21歳の若さで亡くなるまでを、我が子への鎮魂の書として医の倫理や生と死をめぐる問題まで深く掘り下げられて書かれた仲野教授の手記です。

かれこれ30年以上前、私が医学生の頃にアパート近くの書店で買った本で、私と同年代の希望に満ちた医学生が、自分の夢を叶えられないまま人生を終えなくてはならないという過酷な運命を知り、また、医師になる過程で、それを支えてくれる多くの人の想いがそこに詰まっているのだということを知り、身の引き締まるような思いになったことを今も覚えています。

この本の最後の章にこう書かれています。

我が子として將に恵まれたことを大いなる歓びと誇りを感じ、そして彼を育てながら、彼からいろいろと教わり学んで、人間として成長してこられたことに深い感謝の念を覚える。「ありがとう、將。君はすばらしかった。生まれた日から、そして最期の日まで」

そして、今、在宅医療で医師を診察する機会があります。

私よりも医師として大先輩の方々ですが、医師である前に、人として尊敬できる方ばかりです。

今年お亡くなりになったS先生もそのうちの一人です。

S先生は、終末期をご自宅で過ごすことを決断され、病院から退院したばかりの時は、まだ身体が辛そうでしたが、ご家族の献身的なケアが奏功し、次第に平穏な時を過ごされるようになりました。

何気ない日常生活を大切に、そして真剣に生き抜かれました。そして当初の予想を遥かに上回り、10ヶ月の間、最愛のご家族と共に濃密な時を過ごされ、私達に対して夫として、父として、そして人としてあるべき姿を教えて下さいました。

哲学者のルソーはこう述べています。「最も多く生きた人は、最も長く生きた人ではなく、最も多く生を感じた人である」

先生のご遺志は、立派にご家族に受け継がれ、いつまでも生き続けるでしょう。

最後にS先生に感謝の言葉を添えたいと思います。

S先生、ありがとうございました。あなたはすばらしかった。出会った日から最期の日まで。


2024年4月20日(土)

 第341話 ヤクザと訪問診療パート2
投稿:院長

Kさんは神経難病のため全介助を必要とするようになり、奥さんの献身的な介護を受けている方です。

ある日、Kさんの指に小さな入れ墨があることに気が付き、奥さんに質問することになりました。

私「この小さな入れ墨は、Kさんが若い時に彫ったものですか?」

奥さん「そうなんです。この人は昔はヤクザになりたかったんですよ。どんなことにも動じない人でした」

Kさんの奥さんは、笑いながら教えて下さいました。

そういえば、この病気になってから、体が次第に不自由になっていく中でも、Kさんからけして弱音やネガティブな話を聞いたことがありません。

Kさんの昔の写真を見ると強面(コワモテ)で、サングラスをすると、本当にヤクザかと思わせるような近づきがたい顔つきなのですが、私の知っているKさんのイメージは笑顔しかありません。

私「Kさんの何にも動じない強い心が、この病気になっても見事に発揮されているんですね」

奥さん「そうかもしれませんね」

私「ヤクザになっていたら奥さんとは出会えなかったし、素晴らしい息子さんにも恵まれなかったと思うので、ヤクザにならなくて本当に良かったですね」

穏やかに目を閉じているKさんに語りかけました。

厳(イカ)つい顔つきの組員から低い声で「親分」と呼ばれるよりも、きれいな奥さんから優しい声で「お父さん」と呼ばれるような温か〜い家庭を築いたKさんの人間性が、今のKさんを支えています。


2024年4月10日(水)

 第340話 ヤクザと訪問診療
投稿:院長

普段は診療所の他の医師が診察している80歳代のKさんが、腹痛を訴えているということで、早朝に往診することになりました。

自宅に伺うと、Kさんは苦痛のため、ベット上で喘いでいました。

診察すると、尿閉症状が出たようで、膀胱がパンパンになり、下腹部が張っている状態でした。

すぐさま導尿カテーテルを挿入すると、約600mlの尿が一気に流れ出し、Kさんの苦痛は軽減しました。

Kさんの体をよく見ると、腕や胸には立派な入れ墨があり、手の指は3本詰められて(切断されて)いました。

Kさんの余裕が出たところで話しかけてみました。

私「もしかして、その道(ヤクザ)の人ですか?」

Kさん「はい、昔はそうでしたが、今は足を洗っています」

私「Kさんはとても優しそうなので、その道の人だったようには感じられませんよ」

Kさん「昔は若気の至りでしたが、もうこの歳ですから」

苦痛が取れたKさんとの会話は、穏やかで楽しい時間でした。

患者さんの中には、Kさんのようにヤクザだった人、軽犯罪や殺人(!)で刑務所に収監されていた人、職を失い路上で生活していた人、愛人に捨てられて家を追い出されて車中で生活していた人・・・など波乱万丈の人生を送ってきた方もいますが、訪問診療で接する彼らは、年齢を重ねて一様に穏やかで柔和な表情を見せます。

人生が穏やかに収束していくことの大切さを身にしみて感じています。

ところで、Kさんの自宅を出るとき、Kさんと再開の約束をしたのですが、「指切りげんまん」はやめておきました。


2024年4月2日(火)

 第339話 花のリレー
投稿:院長

暖かな日が多くなり、すっかり春めいてきました。

外を見渡すと、色とりどりの花が咲き始め、患者さんのご自宅でも様々な花を楽しむことができます。

93歳の女性Yさんは、家庭の中で観賞用の花木の栽培をすることが日課になっています。

それもプロ級の腕前。

温かい室内では開花が早く、Yさんのご自宅では、シーズン前なのに満開の花を見ることができます。

2月は梅の花、そして今月は、なんと桜の花を一足早く見ることができました。

私自身、この時期に桜の花を見るのは初めてで、可憐に咲く桜の花を見ていると、丹精込めて栽培したYさんの真心を感じることができます。

そして、Yさんの次に訪問するのが、これまた自然をこよなく愛する89歳の男性Tさんです。

現在は、Yさん自身が花木の世話をすることはなくなったのですが、今でもTさんが造った自宅の庭では、季節ごとに様々な花を楽しむことができます。

実は、Yさん宅で撮影したばかりの花の写真を、直後に訪問するTさんに見てもらって四季の移り変わりを感じてもらっています。

「花咲かおばあさん」から「花咲かおじいさん」への花のリレー。

とりわけ私は、可憐に咲く花の周りを飛び回る働きバチ・・・ではなく、蜜バチといったところです。

これからも、患者さんの花の輪が広がるように、患者さんに「シンミツ」の心を届けたいと思います!


2024年3月19日(火)

 第338話 人の魅力
投稿:院長

訪問診療を受けている患者さんの中には、高齢の独居男性もいます。

妻と死別したり、離婚したり、未婚だったり、その理由は様々ですが、いずれにしても医療や介護、生活の支援を必要とする方々です。

頑固な方が少なくはなく、他者の介入を極端に毛嫌いする人もいます。

「何しに来たんだ!」

「俺は誰にも頼んでいない!」

「さっさと帰れ!」

訪問するたびに罵声を浴びせられることもありますが、どんな場合でも根気強く対応していくことになります。

話を聞くと、訪問看護やヘルパーさんにも同じような態度だったりするのですが、このような態度をとる男性に対しても彼女たちの姿勢は不思議なほどに温かです。「どうしてだろう?」

診療を続けていくとその理由が次第にわかってくることになります。

厳しい口調の中に、患者さんが時折見せるユーモアや感謝の言葉がたまらないのです。この人間的な魅力を感じてしまうと放っておけなくなるのです。

最近、初診となったWさんは、奥さんと死別後に独居生活を送っていましたが、認知症が進んで通院が困難になり、県外で働いている息子さんから依頼があり、訪問診療を開始することになりました。

初めてWさんにお会いした時、開口一番、

「こんなに大勢でぞろぞろと何しに来たんだ!」

「契約解除だ!」

とすごい剣幕で怒られましたが、室内を見渡すと、若い頃にテニスで国体に出場した写真や、優しそうな奥さんの遺影が飾られてあったり、自宅にはWさんの魅力がたくさん詰まっていました。

訪問診療は、人の魅力を発見する旅。

いつか、Wさんから「契約解除は解除だ!」と言ってもらえるように、一生懸命にサポートしていきたいと思います。 


2024年3月11日(月)

 第337話 幸せの赤いマフラー
投稿:院長

Nさんは、奥さんと二人暮らしです。

若い頃から、酒とたばこがやめられず、奥さんに心配をかけてきたようです。

Nさんのカルテの既往歴には「狭心症、アルコール性肝炎」と記載されていました。

ところが、ある大病を患ってから心機一転、禁煙と禁酒に励み、見事に成功しました。

ある日、Nさんのご自宅に診察にうかがった時のことです。

ある症状のため、自宅で超音波検査を行うことになりました。

Nさんのような場合、心臓の動きや肝臓に異常が出る場合が少なくないのですが、リアルタイムで映し出されるNさんの身体内部の画像は、思いのほか、異常がありませんでした。

私「昔は酒とたばこで身体にだいぶ負担をかけたようですね。でも、その割には超音波では異常がありませんでした。よかったですね!」

こんな声掛けをすると、それを否定したり、何も答えなくなってしまう患者さんが多いのですが、Nさんは素直に「はい、昔はだいぶ飲みました!」

私「Nさんは、とても正直ですね。それに、歳をとってから酒とたばこの両方を一度にやめられる人はなかなかいません。私は、頑張った人と正直な人を応援したくなるんです」

奥さん「病気をしてから酒もたばこもやめられたんです。病気をしても悪いことばかりじゃないんですね」

Nさん「ずっと女房には感謝しています」

奥さん「この人は、いつもありがとうと声をかけてくれるんです」

夫婦同士ののろけ話になり、真冬なのに、その場はとても温かい雰囲気に包まれました。

Nさんは、とても穏やかで素直な方で、奥さんがNさんを献身的に支え続けてきた理由がとてもよくわかりました。

帰りがけ、部屋の壁に、10年以上前にアントニオ猪木さんとNさんが、猪木さんのトレードマークの赤いマフラーを首に巻いて、一緒に写っている写真が目に入りました。

私「おっ、アントニオ猪木ですね。この赤いマフラーはまだご自宅に残っていますか?」

奥さん「はい、残っています!」

ということで、次の診療では、赤いマフラーを首に巻いた幸せいっぱいのNさん夫妻が待ってくれることになりました。

「1・2・3・ダァー!」 


2024年2月29日(木)

 第336話 Tさんと小澤征爾さん
投稿:院長

先日、お亡くなりになった指揮者の小澤征爾さんの個人的な想い出を振り返っています。

私が小学生の頃、音楽室の壁には、ベートーベンやモーツァルトなどの歴代の世界の名だたる音楽家の肖像画と一緒に、まだ若かった小澤さんの写真が飾られていました(日本人では滝廉太郎さん、山田耕筰さんの3人)。

その当時、小澤さんはまだ小学生の自分とって別世界の偉人だったのですが、長髪を振りかざして鬼気迫るような表情で指揮をする小澤さんの表情がとても印象に残っています。

そして、20021月のウイーンフィルハーモニー交響楽団のニューイヤーコンサートで日本人として初めて指揮する小澤さんのことが話題となり、小澤さんが世界最高峰の交響楽団を指揮する姿を見る機会に恵まれました。

ウイーンにゆかりのあるヨハン・シュトラウスが残した数々の名曲を全身で情熱的に指揮したかと思えば、柔らかな表情で演奏した楽団員を称え、聴衆の拍手に応える小澤さんの姿がとてもかっこよく、日本人としてとても誇らしい気分になりました。

先日、患者Tさんのご自宅を訪問した時のことです。

Tさんは、絵画や音楽などの芸術や自然をこよなく愛してきた方ですが、作家の井上靖さんと学生時代の同級生で、小澤さんとも同年になることをTさんのご家族が教えて下さいました。そして、後で調べてみると、亡くなった私の父とも同年なのです。

実は、井上靖さんは、小澤さんが20代の頃にヨーロッパで武者修行していた頃に知り合い、弱気になって帰国することを告げた小澤さんに対して「自分の書いた小説は翻訳を介さないとわかってもらえないが、指揮は通訳なしでお客さんにその場でわかってもらえるじゃないか。絶対にこっち(海外)でやるべきだ」と励まし、海外での活動を後押しした人物なのです。

そして、小澤さんがNHK交響楽団から信条の行き違いから演奏を拒否された時、井上さんは、三島由紀夫さん、大江健三郎さんといった日本を代表する作家らと「小澤征爾の音楽を聴く会」を結成し、小澤さんの音楽活動を強力に支援したのでした。

その後、小澤さんは、圧倒的な音楽への情熱と、誰とでも分け隔てなく友好的に付き合える類まれな才能とたゆまない努力で、世界の舞台で活躍することになりました。

小澤さんの偉大さは、クラッシックにとどまらず、あらゆるジャンルの音楽に対して強い関心と情熱を注いだことです。医師に例えるならまさに総合診療の第一人者。

先日、小澤さんの追悼番組が放送され、久しぶりに2002年のウイーンフィルハーモニー交響楽団のニューイヤーコンサートを視聴した時のことです。

観客席には、同年の井上靖さんと私の父が並んで素晴らしい演奏に聴き入り、それをTさんがテレビで微笑みながら見つめる様子が目に浮かんできました。

今まで別世界にいた小澤さんが、Tさんを介してとても身近に感じることができた至福の時でした。

Tさん、本当にありがとうございました!


2024年2月20日(火)

 第335話 成長の源
投稿:院長

若い時には、試験、レポート、学会発表、スポーツの大会などの予定がたくさんあり、その準備で自分自身にノルマを課したり、期限や締め切りに追われることが度々ありました。

その当時は、強制的にやらされているようで、あまりいい気分ではなかったのですが、次第にそういうものから開放されてみると、ダラダラと時間ばかりが過ぎて、「無駄な時間を過ごしてしまった!」と悔いを残すことも多くなりました。

私が取得している資格に、家庭医療専門医というものがあるのですが、6年に1回の頻度で資格更新があり、自宅に送られてきた200問の臨床問題を解いたり、6つの分野にまたがるポートフォリオというレポート(指導医のレポートを含めると7分野)を提出しなくてはなりません。

昨年末に試験問題は提出したのですが、レポートは3月下旬の締め切りまでにはまだ時間が残されているため、なかなか取り掛かれずにいました。

以前、専門医の取得を目指す若手医師にレポートの作成指導をしたことがあるのですが、提出締め切り間際になって、たくさんのレポートを点検することになった時、「今の若い者は一体何をしているんだ!」と感じた自分に、このままでは顔向けができません(笑)。

ということで、1日に1分野のレポートを作成するノルマを自分に課して、先週からようやく作成に取り掛かりました。

ところが、いざ作成を始めてみると、書きたいことがどんどん頭の中でひらめいて集中して書くことができ、予定通りにノルマを達成し、本日レポートを無事提出することができました。

「面倒くさいな〜」と感じた時は、まずは行動することが大切です。

やっぱり年齢を重ねても、締め切りや期限を意識することで、自分自身がまだ成長できるのではないかと感じた次第です。

話が変わりますが、新潟に住む母は、父が亡くなって以来一人暮らしをしています。

地区の親密なコミュニティーの中で多くの人と交流し、有意義な時間を過ごしているようなのですが、父が亡くなってから、自炊ばかりは「面倒くさいな〜」と感じて、どうしてもおろそかになってしまうことが多くなったそうです。

ということで、母にはまだまだ“成長”してもらいたいので、「息子のために腕を振るって料理しなくては!」となってもらえるよう、今年初めてとなる親孝行の帰省をするつもりです。

とは言うものの、私の実家周辺は昔から豪雪地帯。

帰省してみたら、高校生(大学受験1週間前)以来の雪下ろしのノルマ発生!とならないように祈るばかりです。


2024年2月10日(土)

 第334話 WANTEDべこの乳
投稿:院長

Yさんは、進行がんで身体の衰弱が進んできましたが、とにかく明るく前向きで食べることが大好きな方です。

最近は、消化管の狭窄が進み、食事を受け付けなくなってきたのですが、診察するといつもハキハキと明るい表情で会話されます。

そして、食べ物の話題が豊富で、食べたいものがどんどんと口から出てきます。

そして、診察中は必ず「◯◯を食べてもよいですか?」「◯◯を飲んでもよいですか?」と質問されます。

私は、生き生きとした表情で問いかけてくるYさんを見ていると、食事制限なんて絶対にできません。

私「Yさんが、食べたり飲んだりできると思った量をどうぞ召し上がって下さい」

大食いや、ながら食いで食事を無造作に食べてしまう人、好き嫌いでせっかくの食事を残してしまう人がとても多いですが、この世の中で、Yさんのように、生産者に感謝しながら、一口一口に思いを込めて心の底から食材の美味しさを感じながら大切に食べる人は他にいないのかもしれません。

私「きっと、Yさんのように食事に感謝しながら食べる方なら、Yさんに食べられる食べ物は本望だと思います!私が食材なら、絶対にYさんに食べられたいと思います!」

この言葉に、屈託のない笑顔のYさんから「ところでホットミルク飲んでもよいですか?」と早速いつものように質問がありました。

私「この寒い季節、甘〜いホットミルクはとっても美味しいですよね!どうぞ召し上がってください」

そして、とっさに、福島に住んでいた頃、地元の会津中央乳業から販売されている「べこの乳」の濃厚な味わいが思い出されました(ヨーグルト味、コーヒー牛乳も美味しさ満点!)。

私「福島にいた頃、地元のべこの乳がとっても美味しかったのですが、Yさんに絶対に飲んでもらいたいです」

Yさん「はい、是非飲みたいです!」

ということで、仙台市で「べこの乳」が販売されている店を捜索することになりました。

仙台市で「べこの乳」を買うことができる店を知っている方、情報提供をお待ちしています。


2024年1月31日(水)

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