第310話 お手本 |
投稿:院長 |
ある患者さんが熊本に転居することになり、紹介先の選定が必要になりました。 熊本の在宅診療所のホームページを複数拝見したのですが、どの診療所に紹介するのか決めることができず、やはり地元の医療に精通している人から情報を集めた方がよいという判断になりました。 やまと在宅診療所や個人的なネットワークを通じて探したところ、ある診療所のドクターの人柄がよく、地元の医療に貢献すべく頑張っていらっしゃるとお聞きし、早速、この診療所に電話することにしました。 電話すると、職員の電話対応がとても丁寧で、院長先生にすぐに取りついで下さいました。院長先生は評判通り、口調がとても穏やかで、突然の電話にもかかわらず快く引き受けて下さいました。そして院長先生の理念が浸透した診療所の雰囲気に、とても温かく安心できるものを感じました。 このことを患者さんに伝えると、患者さんやご家族がとても喜んで下さいました。 また、一連の経過を職員に話したところ、安心できる紹介先が決まって皆喜んでくれました。 私が若い頃、内科で研修していた時のことですが、精査の結果、手術が必要になり同じ病院の外科に紹介することになりました。 しかし、術後の経過が思わしくなく、術後に集中治療室で人工呼吸につながれた患者さんと面会した時の患者さんの辛そうで悲しそうな表情を見て、紹介した側としてとてもショックを受けたことがあります。 それ以来、自分の担当を離れた患者さんが、落ち着いて過ごされているのか強い関心を抱くようになりました。そして、紹介先に責任をもって診療情報提供書を作成するように心がけています。 もし、当院が同じような事情で紹介を受けた場合、熊本の診療所の対応はとてもよいお手本になると感じ、是非「パクリ」たいと思っています(笑)。やまと在宅診療所あゆみ仙台の対応はとても温かいと言ってもらえるように。 |
2023年5月19日(金) |
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