第262話 自分を診る |
投稿:院長 |
医者の不養生と言いますか、年末にかけて非常に多くの患者さんの紹介をいただき、かつてない深夜業務が連続した結果、今まで経験したことのない睡眠障害に陥り、今年に入ってから体調を崩しながらなんとか仕事をしてきました。 このような場合、基本に立ち返り、今まで患者さんに指導していた内容を自分にも応用し、睡眠に悪影響を及ぼす要因をすべて排除するようまずは生活のリズムを整えること、専門医と相談しながら自分に合う薬剤を試してみること(自分の要望も取り入れてもらったので大変助かりました)、日中の診療や夜間に待機業務をしてくださる質の良いドクターを充実させること、患者さんのご家族や各施設に協力を求め、終末期の患者さんが深夜帯に呼吸停止した場合(もちろん緩和治療を施し苦痛なく過ごせている場合となります)はお看取りの時間を朝まで待ってもらうなどして対応しました。 特に、薬物治療は、効果や副反応の出方に個人差があるので、どの薬剤が自分に一番合っているのか試行錯誤の連続で苦労しましたが、その結果、2月に入ってから1ヶ月ぶりに自然に眠ることができるようになり、日中は今まで通り、エネルギッシュに仕事をすることができるまでになりました。 今回の経験を通して、普段、当たり前だと思っていることの大切さや自分の身体の変化に耳を傾ける(自分を診る)ことの大切さを痛感いたしました。また、この仕事を続けていくには様々な方の協力なしではありえないことを改めて感じています。 様々な面で配慮してくださった患者さんやご家族、訪問看護ステーションを始めとする関係者の皆様、とても質の良いドクターを紹介してくださった方々、快く業務に入ってくださったドクターの皆様には、この場を借りて厚く御礼申し上げます。 しかし、私自身ピンチをチャンスに変えるという言葉が大好きですが、私の在宅医療に対するモチベーションは全く落ちておらず、転んでも(眠れるようになっても)たたでは起きません。今回の経験を糧にして、少しでも地域のニーズに応えられるようクリニックの運営体制を安定させるべく着々と手続きを踏んでいるところです。 また、しばらく診療日誌の更新が途絶えてしまいましたが、これも、自分の体調が芳しくないとなかなかできるものではないと強く感じました(笑)。 今後は、まめに診療日誌が更新できるよう体調管理をしながら情報を発信していきます。どうぞよろしくお願いいいたします。 |
2022年2月11日(金) |
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