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 第259話 守備力
投稿:院長

明けましておめでとうございます。


お正月は、待機をしながら恒例の箱根駅伝をテレビ観戦しました。

今年は青山学院大学がとても強かったですね。


何がすごいかというと・・・


1)他の大学は、区間によって走りにばらつきが見られて目まぐるしく順位が変わったのですが、青山学院は先頭にたってからも走りが安定していたこと。


2)自分の持ちタイム(もともとの実力)通りに走れないランナーも多かったのですが、青山学院の選手は皆、ほぼ実力通り(中には実力以上)の走りをしたこと。


3)9区までに後続とは差がつき、この時点で優勝が決定的だったにもかかわらず、そこからも守勢に回らずに攻めの走りを続けた結果、9区、10区の選手が区間新記録を打ち立てたことです。


それには、選手の日頃の練習や実力はもちろんですが、やっぱり原晋監督の手腕というものが大きく、積極的にマスコミを使って選手を鼓舞してやる気にさせること、実力だけでなく伸びしろのある高校生をスカウトすること、厳しさと選手の自主性を両立すること、選手が実力を発揮できる環境(雰囲気)を作ること、選手にとって最も実力が発揮しやすい区間に配置すること、今までの常識にとらわれず常に最先端の知見を取り入れようとする柔軟な発想を持っていること、精神論と科学的トレーニングを調和させること・・・などなど、駅伝だけでなく、他のスポーツや学校での指導、会社やクリニックの運営にも応用できるのではないかと思います。


しかし、在宅医療では危険性を背負って「攻めること」は少なく、できるだけ危険を回避しながら「守ること」を優先することが圧倒的に多いことも事実です。


それは、患者さんの尊厳、価値観、生きがい、生活、健康、家族関係、プライバシー、医療安全、他の職種や事業所との信頼関係、クリニック内の規律や人間関係、職員の業務環境やモチベーション、クリニックの業績、年々初老が忍び寄ってきた院長の健康・・・などキリがありません。


ということで、今年の私自身の抱負は「守備力」をより一層意識しながら、情熱を持って仕事を続けることです。どうぞよろしくお願いいたします。

 


2022年1月6日(木)

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