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 第242話 時間をかけても大丈夫
投稿:院長

当院では、朝会で職員が持ち回りで1分間のスピーチを行っています。テーマは自由で、最近の出来事や感じたことを皆の前で話をします。


先週の職員のスピーチでのことです。


この職員が小学校の頃、障害を持つ同級生がいて、日頃から彼女のために献身的に手助けしていたそうです。


ある日、彼女の母親から「いつも親切にありがとう。でも一人でできることはやらせてあげてね」と話がありました。


最初は、自分が思いやりの気持ちで手助けしてきたことを、どうして否定されるのだろうと悲しい思いをしたのですが、この仕事に携わるようになってから、母親があの時に話してくれたことを深く理解できるようになったそうです。


医療介護従事者は、障害を持つ人に対して「何か手助けしたい」という思いから、様々なサービスを提供しますが、サービスが充実することと患者さんの満足度は必ずしも一致しないことがあります。


誰しも年齢を重ねると、若い時に比べて物事を迅速、効率的に進められなくなります。しかし、時間をかければできることがたくさんあります。

例えば、市民ランナーは、歳を重ねると若い時に出した自己ベストタイムに遠く及ばなくなってきます。しかし、ゆっくり走ればまだフルマラソンを完走できるし、それ以上の距離だって走ることができるのです。


それを、ゴールするまで時間はかかるし苦労するだろうからと、ランナーを強制的に車に乗せてゴールまでたどり着いても何の喜びも達成感もないのです。


人はどんな年令になっても、心のどこかに「何か家族や社会の役に立ちたい」、「自分のことは自分でやり遂げたい」という気持ちを持ち続けています。


一人暮らしで寂しいだろうからと、楽しめないデーサービスを無理に勧めたりはしていないだろうか?

まだできるのに、洗濯物の整頓を肩代わりしていないだろうか?

まだできるのに、食器の後片付けを肩代わりしていないだろうか?

まだできるのに、トイレ歩行を禁止していないだろうか?


お年寄りや障害者に対して、温かい目でじっくりと見守る姿勢を心がけたいものです。


それにしても、この職員が、数十年という長〜い時間をかけて、本当の思いやりを理解できるようになったのは素晴らしいことです。


私自身、「おせっか医」だと言われないように注意したいと思います。 


2021年9月13日(月)

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