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第216話 震災から10年 |
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投稿:星野 |
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3月11日、東日本大震災から10年を迎え、各地で追悼行事が開かれました。
私自身は、勤務のために深く振り返ることはできませんでしたが、地震が起きた時間に合わせて往診車を止めて職員と黙とうを捧げました。
受け持っている患者さんの中には、津波で家を流された方、親族を亡くしたという方もいらっしゃいますが、その多くは、自ら震災の体験を語ることはなく、診察での話の流れの中で初めてそれを知ることが多いです。
そのようなご家族に一様に言えることは、過去の辛い経験を乗り越え、家族の強い絆の中で前向きに生きていらっしゃるということです。
患者さんの中には亡くなった方もいらっしゃいますが、亡くなるまでの間、家族との時間を大切に過ごし、お別れの言葉を交わし旅立たれました。
この10年、患者さんの診療を通して感じることは、「震災は人の絆を強くしたのではないだろうか」ということです。
それは、家族にとどまらず、この地域全体にも言えることです。
それに比べて、別れの言葉を何も交わさないまま、突然家族を失う悲しみはどれほどのものでしょう。
「あの時、言葉を掛けてやれなかった」、「自分の気持ちを伝えられなかった」
そう感じながら後悔して過ごしている方は少なくありません。
でも、心の中で繰り返し本当の気持ちを伝えましょう。きっと天国にいる最愛の人に届くでしょう。
今、私たちにできることは、自分の大切な人とかけがえのない時間を大切に過ごすことだと改めて感じています。そして3月11日は、それを強く思う日になり続けるでしょう。 |
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2021年3月15日(月) |
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