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 第215話 寝るおばあさんは・・・。
投稿:星野

在宅医療には、「老衰で食欲がなくなってきて残り少ない命」という事前情報で病院から紹介になる患者さんがいます。

 

しかし、そのような方でも、食事摂取ができるような環境を作ったり、薬剤を減らしたり見直したり、原因になっている苦痛を治療したりすることで、経験上、半数以上の方が食欲を回復します。

 

以前にも書いたように、ラコールという栄養剤を処方し、食事と併用することが多いのですが、これを1パック(200kcal)飲めるようになれば、ほとんどの方が食事量が増えたり、維持出来たりします。

 

ある高齢の女性は、体重がみるみる低下し寝たきりの生活となったのですが、ラコールを飲み始めて2週間ほどで食事量が増えはじめ、その後、体重が5s増加し、今では以前のように座ることも、しっかり話をすることもできるようになりました。

 

これを目の当たりにしたご家族も介護スタッフも「年をとっても成長するんだね!」とびっくりです。

 

若い女性は、体重が増えないようにダイエットしたりするのですが、中年になってくると体重を気にしなくなり(笑)、体が肥えたまま老年期を迎える方が多いです。

 

しかし、お年寄り、特に後期高齢者にとっては、体重増加よりも体重減少の方が危険で、それはサルコペニアといって筋肉量が減少し、心身の活動性低下の大きな要因となってしまうのです。

 

よく食べ、よく遊び、よく寝る子供を「寝る子は育つ」などと表現しますが、先ほどのおばあさんも、よく食べ、よくリハビリし、よく寝るという子供の頃のような生活スタイルになり、見事復活を果たしました。

 

在宅医療では、「寝るおばあさんも育つ」「寝るおじいさんも育つ」が実現できるように手助けしていきたいと思います。

 


2021年3月10日(水)

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