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 第239話 大切な人のために
投稿:院長

理想の職業と言えるものは、「やりがいや誇りを感じる」、「人の役に立つ」、「自分の経験やスキルを活かせる」・・・・などいろいろと考えられますが、自分の大切な人に自分の培ったスキルを還元できたとしたらとても素晴らしいことだと思います。


ある患者さんは、痰が多く、スタッフが口腔ケアや喀痰吸引を行おうとしても頑として受け入れず、対応に苦慮していました。


そんな中、歯科衛生士である娘さんが、毎日自宅を訪れて、患者さんの口腔ケアや痰の喀出を促してくれるようになりました。


ある日、患者さんのご自宅を訪れた際に、その場面を偶然拝見する機会がありました。

「パパ、頑張って!」

自分の父親に対して厳しくも愛情あふれる様子で接している姿がとても印象的でした。


スタッフに対して拒絶する態度を見せている患者さんも、「娘が言うなら仕方ないか」といった表情で口腔ケアを受けられていました。


私は、

「自分のスキルを親に活かせるなんてとても素晴らしいですね!私なんか、親が新潟にいるものだからそんな風に接してやれなくて親不孝なんです。とても羨ましいです。今日はとてもいい光景を見せていただきました」とお伝えし、ほのぼのとした雰囲気の中、患者さんのご自宅を後にしました。


その日の夜、新潟の母に電話しました。

「あっオレオレ、元気にしてる?」(まるでオレオレ詐欺の出だしの口調のようになってしまう悪い癖・・・)


週に1回、母との電話健康相談が親不孝のせめてもの罪滅ぼしになっています。 


2021年8月24日(火)

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