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 第399話 雪かき
投稿:院長

仙台では、1214日の日曜日に数センチの積雪があり、早朝、自宅の玄関のドアを開けてみると、庭の芝生がすっかり雪化粧していました。


しかし、雪質が湿ってアスファルトやコンクリート上では、シャーベット状になっており、通行人がとても歩きづらそうです。


これを見て、雪国で生まれ育った血が騒ぎだし、収納してあったスコップを持ち出して、雪かきを始めることにしました。


まずは、玄関の前や駐車場の雪を片付けた後、自宅の前を歩く人達が歩きやすいように歩行路の除雪に移ります。


私が育った新潟の田舎では、雪の積もった朝、自宅の前の道路に積もった雪を隣家まで道踏みしたり除雪したりをするという暗黙の決まり事があり、自宅から隣の家へと続く地域内の道路ネットワークは、こうした住民の共同作業によって維持されていましたが、仙台ではそのような決まり事はありません。


満足度は、結果を期待で割った分数(満足度=結果/期待)で表すと理解しやすいとされています。


つまり、納得する結果を出して分子を大きくするか、事前の期待が少なくて分母が小さくなる方が、満足度が高くなるということです。


これを雪かきに当てはめると、同じ雪かきをしても、雪国では除雪が当たり前になっているのでその有難みが小さく、一方、仙台では雪国と違い、雪が降っても除雪が完了して歩行路が確保されているという期待がもともと少ないので、除雪をすれば通行人の満足度が大きくなるということになります。


スコップを持って道路に出た私は、まず、道端に幅50pほどの歩行帯ができるように除雪していきます。自宅前の除雪が終わると、お年寄りが独居で暮らしている臨家に歩行帯を伸ばし、次に、除雪が済んでいない自宅から200mほど離れたマンション前まで、さらに歩行帯を伸ばしました。


そろそろ除雪を終了しようかと自宅に引き上げようとすると、道路の反対側で立ち往生している3歳ほどの幼児を連れた母子の姿が目に入り、今度は道路の反対側に移り、100mほど歩行帯を作ってこの母子を誘導しました。


「ありがと」


幼児からもらった、かわいらしい感謝の言葉に私は思わずニンマリ。


その後は、自分が作った歩行帯を歩いている通行人の姿を眺めながら、「この人たちはきっと自分の雪かきに満足しているに違いない」と自己満足に浸りながら、休日を気分よく過ごすことができました。


ところが、すぐに雪解けが進み、翌日には私の作った歩行帯は跡形もなく消えてなくなってしまっていました。


冬道や自己満足が夢の跡


ということで、これからも私が雪かきで自己満足するために、仙台では雪が降っても「雪かきが当たり前にならない」ように祈っているところです。


2025年12月23日(火)

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