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第396話 金言 |
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投稿:院長 |
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今回は、今年、老衰でなくなったSさんと奥さんの感動の秘話についてです。 Sさんは、奥さんと二人暮らし。長年、奥さんの献身的な介護で穏やかに過ごされていました。 当院が数年前に民放で取り上げられた時、Sさんの訪問診療の風景がテレビで流されました。テレビ局の撮影にあたり、Sさんを選んだ理由は、Sさんの家庭がとてもアットホームで訪問診療のあったか〜い風景を届けられると感じたからです。 Sさんの体調が悪化して奥さんの介護負担が強くなり、一時、老人施設に入所されていた時のことです。 食欲が落ち、ほとんど食事が喉を通らなくなり、連日、奥さんが自宅から通ってSさんのそばに寄り添っていました。 言葉を話すことができなくなったSさんは、メモ用紙に「家に帰りたい」と記して奥さんに帰宅の意思を伝えていたようでした。 私は、Sさんの希望を叶えて、自宅で看取りたいという奥さんの気持ちを察し、亡くなる1週間前にSさんは我が家に帰宅することになりました。 それからの1週間は、帰省した娘さんも一緒になって家族で過ごし、とても貴重でかけがえのない時間になりました。 Sさんをお看取りした直後、奥さんは、Sさんから施設で渡されたというメモと、メモをしている様子を撮影した写真を見せて下さいました。 そこには、「〇〇子よ(奥さんの名前)、感しゃするよ 元気でくらせ かねもちになれ」と記されていました。 短い言葉の中にも、ユーモアを交え、なんという思いやりと優しさに溢れた言葉なのでしょう! 奥さんは、Sさんのこの“金言”を胸に、これからも心豊かに過ごされていくに違いありません。
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2025年11月25日(火) |
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