仙台市若林区の診療所  やまと在宅診療所あゆみ仙台 【訪問診療・往診・予防接種】
ホーム > 第383話 節目の誕生日


 第383話 節目の誕生日
投稿:院長

日本は100歳以上の人口が世界でも圧倒的に多く、10万人を超えるのは日本だけなのだそうです。


歳を取ると、感動的な誕生日を迎えることがだんだんと少なくなってくるような印象を持っていますが、やはり人生の節目となるような誕生日は感慨深いものに違いありません。


99歳の女性Yさんも、いよいよ来年100歳の仲間入りが近づいてきました。


私も気持ちが先走って、診察中にことあるごとにYさんの誕生日について話題にしていたのですが、今年の99歳の誕生日の日に、運悪く様態が急変して入院となってしまったのでした。その後、Yさんは奇跡的に回復し、約2週間後には元気に自宅に退院したのですが、「誕生日を意識しすぎるとかえって縁起が悪いのではないか」ということになり、娘さんから「誕生日言及禁止令」が発布され、診療中でもYさんの誕生日を話題にすることができなくなってしまったのでした。


先日の診療で、それをすっかりど忘れしてしまっていた私は、Yさんの前で「100歳の誕生日の前に内閣府、県、仙台市から3枚のお祝状が届くこと」「中でも内閣府のお祝い状はとても立派なこと」をはやる気持ちを抑え込めずに口走ってしまい、人差し指で口チャックマークをした娘さんから小声で「先生、その話はなし!」とたしなめられてしまったのでした(娘さんとは、掛け合い漫才のような雰囲気になっています)。


以来、Yさんの100歳の誕生日を盛大にお祝いしたい気持ちと、その気持ちを必死に抑え込もうとする気持ちの間で葛藤する日々が続いています。


ということで、Yさんが100歳の誕生日を無事に迎えられた暁には、いままで心の中で溜めこんだ祝福の思いを爆発させたいと思っています。


ところで、お祝い状には内閣総理大臣、県知事、仙台市長の名前がそれぞれ記載されて後世に残ることになるのですが、参議院選挙を前に「お祝い状の価値を高めるような立派な政治をお願いしたい!」と強く要望し、ここで祝福の思いを少しだけ発散させておきたいと思います。


2025年7月11日(金)

<< 第382話 真相
2025.6.28
第385話 何番目? >>
2025.7.21



はじめのページに戻る



やまと在宅診療所あゆみ仙台
〒984-0042 宮城県仙台市若林区大和町3-10-1 内ケ崎ビル2F
022-766-8513

Copyright (c) Sendai Home-care Support Clinic All Rights Reserved.