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第97話 嫁と姑 |
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投稿:星野 |
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嫁姑関係と聞くと、友好関係というより、緊張関係をイメージする方が多いかもしれません。
私が子供の頃は、「嫁は夫の家に入り、その家の作法に従う」という古い慣習が残っていて、嫁姑関係は、「嫁を厳しく教育する姑と、葛藤を抱えながらそれに従う嫁」というイメージで語られることが多かったと思います。
しかし、私が医師として研修を始めた頃は、この関係が変化し、年配の女性から「嫁に厳しい言葉を浴びせられた」「嫁と口喧嘩したら部屋に閉じ込められた」「嫁が自分の実家に帰ってしまい戻ってこない」など、同居する嫁との人間関係にストレスを抱え、相談されるケースが少なからずありました。
そして現在は、夫の両親と別居する夫婦が増え、お嫁さんは、「夫の家に嫁ぐ存在」ではなく、「息子の妻になってもらう存在」として歓迎され、嫁姑の関係も時代の変遷とともに変化してきたように思えます。
そんな中、訪問診療でも、さまざまな家族関係を感じながら診察することになりますが、患者さんを本当の親のように介護されている献身的なお嫁さんも数多くいらっしゃいます。
ある90台の女性Bさんは、白内障が進み視力の低下が目立ってきていました。
本人は、「歳だから仕方がない」とあきらめていたのですが、「少しでも視力が回復する可能性があるのなら是非手術を受けさせてあげたい」というお嫁さんの強い希望で眼科を紹介することになりました。
訪問診療を通して、家族関係は一時的に作られるものではなく、時には困難を乗り越えて時間をかけて作られるものであると強く感じます。
きっとBさんは、お嫁さんが嫁いで来た時から、実の娘のように温かく包み込むように接してきたに違いありません。
Bさんの視力が回復したら、私の顔がどんな風に見えるのか聞いてみたいと思っています。
心優しいBさんのことなら、きっと「男前ね」と言ってくれるに違いありません(笑)。 |
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2019年9月8日(日) |
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