第318話 長岡花火 |
投稿:院長 |
8月2日に夏季休暇を取得して、長岡に帰省し、母と長岡花火を観覧してきました。 チケットがなかなか手に入らないという声もある中、地元のコネをフルに使って信濃川の河畔に浮かぶ屋形船の有料席を確保することができ、チケットを確保できなかった人に対してちょっと罪悪感を感じながら(?)、最前列で観覧してきました。 どの花火もスケールが大きく、今まで見たことのない新しい色合いや構成の花火が打ち上げられ、十分に堪能することができました(頭上で空いっぱいに開く花火を見続けていたので、今は首の痛みが続いています)。 花火は、金属の種類の違いによる化学反応でいろいろな色を出すことができます。 例えば、赤(花火では赤と呼ばずに紅と呼ぶ)はストロンチウム、橙はカルシウム、黄はナトリウム、緑はバリウム、青はハロゲン化銅、藍はセシウム、紫はカリウムやルビシウム、金は鉄、白はアルミニウムなどです。 中には学生のときに習った見慣れた化学式もあり、花火が打ち上がるたびに、この色を出すにはどんな化学反応が起きているのか想像しながら見ることができました。 コロナ禍では、多くの花火大会が中止になり、花火師さんにとっては、大変な時間だったと思います。しかし、幾多の苦難をエネルギーに変えて、のびのびと打ち上がる花火を見ていると、花火師さんの花火に向きあう真摯な姿勢や、さまざまな思いが、その1発1発に込められていることを感じることができます。 そして、これほどの大型の花火を、当たり前にように安全に打ち上げる花火師さんの技術を称賛せずにいられません。 子供のときは、両親に手を繋がれてやって来た長岡花火ですが、今年も足腰の衰えた母の手を繋いで会場を訪れました。そして、私が年老いた時、成人になった子供達に手を繋がれて長岡花火を訪れるのかもしれません。 長岡花火は、花火師さんと観客の織りなす会場の一体感が素晴らしく、長岡市民にとっては、子供の頃から大切な人と観る思い出の歴史になっています。今年も素晴らしい長岡花火を観ることができたという喜びは、私の中で“化学反応”を起こし、明日へのエネルギーになっています。 このホームページの長岡花火の動画を2023年版に更新したので御覧ください。 |
2023年8月11日(金) |
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